Nvideaがなぜ強いのか 2024,Feb

Nvideaが2月21日に好決算で2023年を締めくくった。

なせNvideaが強いのか現時点(2024/02/21)での考察をする。

 

成長性

まず会社の収益セグメントについて軽くまとめると

・ゲーム、PC向け

・データセンター向け

・産業用向け

・自動車向け

以上が主な収益源。ここで、各分野の成長を見ると

 

各業界の成長予想

ゲーム業界の成長 24-29 年平均9%

データセンター  21-26 年平均12.6%

AI        23ー27 6倍

自動運転Lv.3   25ー30 40万台→625万台

自動運転Lv.4   25ー30 0万台→72万台

 

 ウェブで簡単に調べても軽く見積もっても半導体業界特に並列処理を得意とする製品に関して年10%以上の成長率が見込める。半導体業界全体に言えるが、チャイナリスクを考えなければ余程の経営をしなければ確実に会社は成長する。

 また、「2位じゃダメなんですか」という迷言があるが、2位じゃダメであるからNvideaは強い。

 資本主義における産業において、1位であることは商品に付加価値を乗せやすく、利益率が高い。つまり、1位を維持するより、1位になることが難しい。1位になるにはどうすれば良いか。単純な話にするとライバル企業より早く、よい商品を開発するとよい。現在AIの活用が言われているが、AIを活用すればより早く、良い品質の商品を開発でき、商品サイクルが加速すると予測される。また、特許権を得ようとするのであれば、早いに越したことはない。当然、ライバル企業も同じように商品開発を進めることが考えられる。そうなると、より良い半導体装置を利用して一早く開発された方が良い。

 現状、ハイパフォーマンスのGPUアクセラレータ)については、Nvideaの1強である。AMDが追従するほか、Intelなど他の企業も開発を進めているが、AMDはコストパフォーマンス面での採用が目立つような気がする。また、長年業界にGPUを供給し、保持するその豊富なデータからAI等やソフトウエアに強みを持っている。つまり、Nvideaはこれかも成長する企業であると言える。

 

追い風

 最近、SDGsやEVシフトなど環境への関心が高くなっている(政治的な思惑を多分に感じるが)。TSMCやSAMSUGN(実際にNvideaのチップを作っている会社)が新しいプロセスノードを発表するたびに、性能が良くなり省エネ性が向上する。製造会社の技術力に依存する部分はあるが、それを十分に活用できる力を持っている。また、近年のスマートフォンを見るに、スマートフォンなどのArmのアーキテクチャIntelAMDX86アーキテクチャとかなり性能が近くなっており、NvideaのGPUもArmである。さらに、天才「Jim Keller」がX86アーキテクチャは複雑になっていると言っている。そのためどこかのタイミングでIntelAMDX86アーキテクチャを捨て去るべき日が来るはずである。

 これらの情報を踏まえたうえで、NvideaもCPUの開発に着手しており、AmazonMicrosoftよりもGPUに対して知見が深く、これがPCに導入されるかは別としても、GPUとの連携が強化されるため、データセンターや、スーパーコンピュータなどについては優位に立てることが予想され、さらに利益の増加が見込める。

 

ライバル

 代表的な企業はやはり、AMDであろう。同じプラットフォーム上で戦い、GPUという分野もかぶっている。また、半導体の技術をっているIntelや独自路線に走り始めたAppleやみんな大好きMicrosoftなどが挙げられる。

 これらの企業は利益の食い合いが発生するが、独占禁止法上生き残ってもらわないと逆に順調な成長が難しくなる。(そうそう潰れないだろうが)ことGPUに関してはNvideaのシェア率は脅威的であるので、これからも優位に立てる可能性が高い。(天才がどう出るか次第)

 

まとめ

 チャイナリスク以外に目立ったリスクがないのが強すぎます。不動産バブル崩壊した中国の出方次第で、どうなるかわからないが2020年代は間違いなく成長するだろう。

 今はとにかく中国の動きに注意